通販にて返品作業が発生すると、処理にお金も時間もかかるだけでなく、顧客に嫌な経験を残すことになります。オンラインショップでは実店舗よりも返品率が低くなるといわれています。
返金について、規定は常に遵守すべきです。顧客が返品したいと思った時に、簡単にできるようにしておく必要があります。返金してもらうためだけに煩わしい手順を踏まなければいけないのは、現実的ではありません。
大事なのは、あらかじめ返品や返金する必要がないようにしておくことです。
オンラインショップで返品率を下げるにはどうすればいいのか、このコラムでは5つの方法をご紹介していきます。
1. 送料無料と返品無料をうまく使い分ける
2. 満足度の高い顧客に写真やレビューのシェアをしてもらう
3. 商品ページを改善する
4. エラーを減らすことに真剣に取り組む
5. 注文の変更を容易にする
1.送料無料と返品無料をうまく使い分ける
- 送料無料のメリットと注意点
ある調査では72%の人が、送料を無料にしているオンラインショップを利用していると言っているように、送料無料は売り上げを伸ばすには良い方法です。ただし、送料無料ができるのは、標準価格や希望小売価格を引き上げることで、送料にかかる費用をカバーできる場合に限ります。さらに、これらの価格を引き上げることは、特に価格競争の激しい市場では、注文数を減らすことになりかねません。
- 返品無料の注意点
かといって返品の送料も無料にしなければいけないわけではありません。
商品が間違っていたり、不良品である場合は、無条件で返品無料にすべきですが、返品にお金がかかると、同じ製品をサイズや色違いで注文して、一番気に入ったもの以外を返品するという一括購入を防ぐことができます。
しかし、以下の場合には返品の送料を無料にすることで、安心して購入ボタンを押してもらえるでしょう。
- 独自の商品を売っている場合
- 膨大な選択肢がある場合
2.満足度の高い顧客に写真やレビューのシェアをしてもらう
レビューやお客様の声を活用していないのなら、今すぐ始めてください!多くのユーザーがオンラインのレビューを友達からの口コミ同様信用している傾向にあります。顧客の立場として、第三者にオススメされた商品やブランドほど信用できるものです。
他の購入者から実際に使ってみた感想や写真などは、お客様が自身の手元に届いた際の商品をイメージする助けとなり、お客様のイメージと実際の商品とのギャップを低くして返品率を下げる効果があります。
ここで紹介しているのは、事例紹介でも紹介しているOFFICE・MALIKALのホームページです。カウンセリングの内容や受講した感想を多くの人に紹介してもらうことで、実際の内容を知ることができます。
購入者が購入に際し正しい判断ができるように、ホームページや各々の商品ページにレビューを追加できるようにするのもよいでしょう。
3.商品ページを改善する
商品ページに情報を追加すればするほど、ページは良くなっていきます。
情報を追加する目的は、顧客に自信を持って購入に踏み切ってもらうために必要な全ての情報を提供することです。もし、どんな情報が必要なのかがわからないという場合、それまでに処理をしてきた返品理由に着目してみてください。
例えば、返品理由のほとんどが間違ったサイズの注文だった場合、きちんと測ったサイズと、実際に着てみた姿を載せることで、お客様は自分にあったサイズを選ぶことができます。サイズ表や自身のサイズの測り方を掲載することも、ぴったりのサイズを見つける簡単な方法です。
できるだけ写真を載せることも忘れないように。
他にも、
- 求めている商品にちゃんとたどり着くように、良くある質問への回答集を追加する。
- 商品を並べて比較できる購入ガイドを追加する。
- 従来の商品写真に加えて、商品紹介ビデオを追加する。
といった方法で、詳細な情報を提供することができます。
4.エラーを減らすことに真剣に取り組む
小規模事業を経営しているなら、売れれば勝ちではなく、”購入”ボタンを押したお客様にとって、それがあなたとの付き合いの始まりでしかありません。
カスタマージャーニーを完璧にするために、どんなに懸命になろうと、商品の到着が遅れたり、破損していたり、全く到着しなかった場合、あなたとお客様との関係性も、同様に壊れてしまうでしょう。
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梱包が適切かどうかを確認する
頑丈な箱や緩衝材を使用した適正な梱包は、配送システム全体を通じて商品を守ってくれます。自身への納品時のダンボールやパッケージを保存し、自社商品の発送に利用することもできますよね。家族や友人に、通販を利用した際に受け取った箱をもらえるように頼んでみるのもいいでしょう。 -
適切な配送方法を使う
壊れやすい商品を薄い封筒を使って普通郵便で送ったりしていませんか?もし、高額商品を扱っているのなら、保証や追跡がついている宅配サービスを使うことをオススメします。 -
品質管理を導入する
品質管理は、何も製造業のものだけではありません。
オンラインで物を販売する際、品質管理とは、事業側の人的ミスを減らす意味を持ちます。商品が売れるたびに、正しい商品を、正しい数だけ、正しい住所に送るようになっているかを確認しなければなりません。
品質管理は、出荷前に顧客の元の注文と照らし合わせて、誰かにダブルチェックを依頼するなど、簡単に始めることができます。
5.注文の変更を容易にする
今すぐ購入”をクリックした直後に、サイズを間違っていたことに気づいたなんて経験はありませんか?
もしくは、夜中3時に狂ったように買い物をして、その中の一つが全く趣味の色でないと思ったことはありませんか? 購入者とは間違いや、気まぐれで購入する時があるし、その場合は返品するものです。
ジンドゥーで構築したショップなら、お客様が購入を完了すると自動的に注文への確認メールが送られます。このメールは、購入商品、購入数、配送先住所、配達予定日などがまとめられています。この方法を取れば、商品、サイズ、スタイルなどを簡単に確認することができ、商品が届くのを待ってから返品するのではなく、注文を変更する必要があれば、容易に問い合わせをすることができます。
サイトのナビゲーションメニューで連絡先ページを見つけやすくしておけば、簡単に連絡も取れます。
小規模事業者だからこそ、人間的な対応ができて、サービスを提供する上で有利なのです。注文が入った時、その注文を確認すると思いますが、例えば、顧客が同じ商品を2つ注文しているのを見つけ、「これは間違いではないですか?」と直接連絡をとって確認できます。
その顧客はその一手間を高く評価してくれますし、単純なミスが原因の返品を減らすことができます。
返品の心理学〜悪い印象を持たれないために〜
返品率を下げる試みとして、簡単で寛大な返品規約(ポリシー)が実際に有益です。テキサス大学ダラス校の研究では、寛大な返品規約はより多くの返品につながると同時に、売上の増大にも繋がっている(英語記事)ことがわかりました。したがって、その折り合いが自分の事業でつくのかを判断する必要があります。
また、直感に反して、返品期間を長く設定していると(一般的に90日以上)、返品が少なくなります。理由の1つとしては、返品を急がなくてもいいと感じて、その商品を持ち続けてしまう可能性が高くなること。2つ目として、しばらく何かと一緒に過ごすと「授かり効果」が生まれて、その商品を所有していることで満足度が上がることが挙げられます。
通販の事業者としてどう返品を管理していますか?この記事のコメントでシェアしあって、ぜひノウハウを共有してください。